フライ,ダディ,フライ

やっと観てきました。
ワーナーマイカルで、ホールドアップダウンの前売り券購入を兼ねて観よう、
と思ってたら既に上演終了してて…ということで、別の場所で。
でも、家から北上する場所にあるので、スッピンで。


朴舜臣は強かったです。色んな意味で。
怖さを強さに変える、それも勇気という強さに変える、それは大変なことだと思う。
鷹の舞もしなやかで、本当に飛び立ちそうで。
舜臣の「ただいま」「お帰り」が、すごい切なかった。
口調を変えて、お母さんからの手紙を握りつぶして。犬にご飯あげて。
おっさんがプレゼントした運動靴、きっとすごい嬉しかったんだろうな、って。
ブルースリー知らないの?」と言い、鈴木さんはDVDを買う。
でも、舜臣が見ていたのは、テレビを録画したのか、手書きのケースに入ったVHS。
外国人労働者のせいで(?)リストラされたサラリーマンがたまたま歩いてて、
たまたま『朴』って表札がしてある家があって、たまたま少年が出てきて…
自分の弱さを見せない舜臣が、おっさんに弱さを話すシーンが感動的でした。
助けに来てくれる父親がいなかったから、自分が強くなった舜臣。
父親がいなくなった時期がちょうど岡田君とリンクする。
娘のためにひたすら強くなろうとする父親なおっさんを鍛える舜臣の姿が印象的。


情けないおっさんと、強くなったおっさんを演じた堤さんが凄いと思う。
最初は「おいっちにー」と歩く老夫婦に負けてたけど、
最後にはバスにも勝って。
その、成長が、すごいな、って。
岡田君に関しては、今まで、結構色んな役を見てきたけど…
こいつ、強いな、って出てきた瞬間に思った。
そういう役なんだけど、それが出てきた瞬間に分かって。なんか、すごい。
ちょっと離れた場所から事の成り行きを見ている姿は、普段の岡田君とも若干リンクする。


実は今、ちょっと切なくなっている。
もっと、スカッ!!!とするかな、と思っていたんだけど。
私の心にちょっと今、問題があるんだと思うけど。


ネタバレしないように、メイキングも何も買わずに今日を迎えました。
だから、変な先入観もなく、観ることが出来ました。
岡田准一という役者を観ることが出来ました。
でも、映画にいたのはV6の岡田君じゃなくて、朴舜臣だったんだよね。
それが、すごいな、って。
見に行ってよかったです。