もう2冊

物語の核心というか、内容に触れます。
ネタバレです。

卵の緒

卵の緒 (新潮文庫)

卵の緒 (新潮文庫)

血の繋がりの無い子をあそこまで愛せるのだろうか?
捨て子ではなく「手に入れた子」だったら出来るのだろうか?
そんなことを考えた。
血の繋がりなど関係なく、母親は母親なのかもしれない。
もう一つのお話は、父親が一緒という異母姉弟のお話。
2人の共通点である父親は既に亡く、母親は・・・
子どもらしく生きないことで身を守ってきた七生、
「ななちゃん」に渡そうとして、でも出来ずに腐らせてしまったケーキを2人で食べるシーン、
夜中に遠くまで歩くシーン、そして、最後の別れのシーン。
自分の死を知った母親が、娘が独りぼっちにならないように、
繋がりがあることを認識させるために、七生と生活をさせた。
その愛情の強さと深さに感動した。
思い出すだけで、涙が出てくる。

バッテリー

バッテリー (6) (角川文庫)

バッテリー (6) (角川文庫)

巧が、周りに少しだけ目を配れるようになった、そんな最終巻でした。
結局、試合の行方は分からず仕舞いだけど。
私の大好きな青波も、強い子になったな、と。
でも、青波にはずっと可愛い男の子でいて欲しい、とも思ってます。
巧の相棒は、豪ではなく白いボール。
それは正しくもあり、少し寂しくもあり。
最後に巧が放った一球が、相棒がどこに行ったのか、
なんて考えなくても良いのかもしれない。