零のかなたへ

色々と深く考えさせられるドラマでした。
戦争ものと聞いて、覚悟はしていたし、原作も読んでいたので、
結末は、知っていました。
でも、心が晴れることはないし、心に何かが残っています。
それが、このドラマの意義だと思います。
現代からタイムスリップして、戦争中に。
自分達は神風特攻隊で、いきなり空襲に遭う、という受け入れられない現実。
戦争が終わることを知っていながら、妹を母親に自分を生んでもらうために、
そのために志願する福元=金太。
天皇のため、国のため、と曖昧に考えるのではなく、
家族のために、命を捨てた特攻隊員。
金太は、私の心にも生き続けます。

生きる意味

生きる意味、そんなものを私は考えようとする。
でも、それは、失礼なことではないか。
生きたくても生きられない人に対して。
生きる意味なんて考えずに、とにかく一生懸命に生きるしかない、そう思う。
限りある命を一生懸命に。

原作を呼んだ意味

前に、すごく明るい人が死ぬドラマがあった。
最悪なドラマで、大嫌いなドラマになった。
最初に明るく楽しいところを出しておいて、最後に一変させる。最悪なドラマ。
しばらく放心状態が続いていた。
二度と見ることはないだろうドラマ。
戦争ものと聞いたとき、やはり「死」というものが隣り合わせだから、
だから読んだ。
正解だったと思う。
金太が死ぬことを知らずにこのドラマを見た人はどう思うんだろう。
私は、最初から覚悟できてたから、だから、大丈夫だったけど。
でも、言葉にすると変だけど、金太が死ぬことに意義があるんだと思う。

剛君が演じた意味

森田剛」という人間は、きっと、今の戦争を知らない若者の代表だと思う。
私を含め、戦争を知らない人たちにとって、
「戦争」を隣に持ってきたストーリー。
タイムスリップなんてありえないけど、ありえないところから妙な現実味が溢れる。
そこが、このストーリーのすごいところなんだと思う。
剛君が演じることで、私に、V6ファンに、見ていた人に、なにより剛君自身に、
「戦争」というものを考えるきっかけとなったに違いない。
きっかけなんて、なんでもいい。
考えれば。過ちを繰り返さなければ。