The MANZAI 1

The MANZAI 1 (ピュアフル文庫)

The MANZAI 1 (ピュアフル文庫)

私の大好きな、あさのあつこさんの本です。
バッテリーでファンになってしまったのですが・・・
この本もなかなか面白かったです。
題材が中学生の男の子、ってとこにそそられます。変な意味じゃなくて・・・
ワケあって転校して来た男の子、瀬田歩。
彼にやたらととりつく秋本。
皆、それぞれに「理由」や「問題」があって。
でも、そういうこと関係なく、漫才版ロミオとジュリエットを文化祭でやる。
学校行事となればうるさく出てくる「大人」たち。
「中学生らしさ」を求める大人たちと、
前の学校で「問題児」だった歩と、
歩を戸惑わせながらも、笑いへと導く秋本と、
秋本の昔からの仲間と、
それぞれの親と。
中学生の視点から上手く書かれている物語です。
普通にロミオとジュリエットを演じるのではなかった。
だからこそ、熱を入れたクラスメイト達。
その辺が、なんか分かる気がして面白かった。
大人に対して、世間に対しての反抗期真っ只中の中学生の心が
すごく丁寧に描かれている。
もう、視点は教師側だけど、でも、中学生って面白いな、って。
そう思える作品です。
おすすめです。